2014年12月21日日曜日

絵画を模写する時の同一性保持権

  日本刺繍で浮世絵などの絵画作品を模写する場合の著作権について、以前セミナーに参加して勉強した内容を、ブログ゛ 絵画、浮世絵を日本刺繍で模繍する際の著作権について  」にまとめました。

 法律の専門家ではないので、色々勉強して注意しないとならないと思い、その後も時々著作権のお話を伺ったり、本を読んだりしていました。そうすると「同一性保持権(著作者人格権)」にも注意しないとならないそうです。

 著作権の切れた絵画などの作品でも、「同一性保持権」という権利は消滅しないそうで、これは著作権法60条で定められており、著作権消滅後も絵画に勝手に改変を加えてはいけないそうです。

 日本刺繍では、絵画を模写しても技術的に絹糸と絹地では、絵画と完全には同じにできない場合があります。ですが、著作権法60条に「その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。」という規定があります。これに沿って構図を変えずに技術的に可能な限り忠実に模写して、改変にあたらないように注意して作品を作らなければならないようです。

  逆に改変した内容が、芸術性、創作性を伴う内容であれば、二次著作物と認められるそうです。
 ですが、創作性がないような線を増やしたり、減らしたり、位置を多少移動したりして構図を変えることは、程度によりますが、同一性保持権違反(著作者人格権違反)になってしまいます。
ましてそのような創作性がないような変更で、二次著作権を主張したりすると法律違反行為になってしまう可能性大のようです。

  このあたりは裁判の判例が色々あり、上記の理解とあっているようですが、正確にはもちろん専門家にお聞きしなければなりません。 

日本 刺繍作品のデザインをするうえで、絵画の模写は著作権に注意しないとなりませんね。
日々勉強です。


著作権法60条:
「著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなった後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。」

2014年12月13日土曜日

ティム・バートンの世界

ティム・バートンの映画が好きです!
六本木ヒルズ・森アーツ・ギャラリーで、11月1日(土)〜2015年1月4日(日)の期間、「ティム・バートンの世界」展を開催しています。

ティム・バートンは年中アイデア・スケッチを描いているそうですが、大量のアイデア・スケッチや、油絵、写真、映画に出てくる立体のフィギュア、昔の未公開の小作品の映像などを展示していました。思っていたより、ずっと多くの作品が展示されていて量的にも充実していました。
日本初公開だそうです。

「ナイトメア・ビフォ・クリスマス」や「コープス・ブライド」などのクレイ・アニメのフィギュアは中でも好きな作品です。ティム・バートンが最初にディズニーで働いていた頃の、昔のクレイ・アニメの映像も楽しめました。

ティム・バートンの映画中の音楽のコンサートも8月にあったのですが、それも楽しんできました。

ティム・バートン好きにはたまらない展覧会です!

ティム・バートン展チケット

赤と緑のコントラスト:クリスマスと、秋の京都の紅葉と苔


  久しぶりに六本木に出て、ティム・バートン展を見てきました。
 街はクリスマスのディスプレイであふれて、西洋的な赤と緑のコントラストが一杯です。
でも、日本にも素敵な赤と緑のコントラストがあります。私にとっては秋の京都の風景です。

 京都の紅葉のシーズンは過ぎてしまいましたが、私はとっては嵯峨野の常寂光寺の一面の緑色の苔の上に落ちた鮮やかな紅葉の風景を印象的でした。
葉が落ち始めた紅い葉だけの時が特に美しいです。ああ日本の秋だなあ、としみじみ感じます。

 赤と緑は反対色と言われますが、色彩の勉強で最初の頃に出てきます。
同じ赤と緑でも 、色の鮮やかさ(彩度)や明るさ(明度)の差で趣が違ってきます。
西洋の冬の柊の赤い実と葉は、日本の秋の紅葉と緑苔と自然の織り成す趣に差があって面白いです。

反対色の説明 (星工房の「色の選び方」のページ)

常寂光寺ホームページ


常寂光寺ホームページ・「庫裏前の庭石に生えるモミジ」を転載

2014年12月12日金曜日

絵画好きのあなたは、きっと楽しめる! - 「101人の画家」

笑いながら読める楽しい画家解説の本です。「101人の画家」

高校の美術の授業、美大で美術史を学んだ時に、こんなイラスト満載の本があればもっと楽しかったんだろうな、と思わずにはいわれない、101人の画家の人生のストーリーマンガです。

あの画家って変人だと思っていたけれど、こんなに凄い変人だったの!?! とか、恋をしたり、離婚したり、大成功したり、評価を得られずに失意の底にいたり、それぞれに人生のアップダウンがあります。そのアップダウンごとに作品が生まれていて、ああ、あの絵はこういう時に作られたんだ、というのがその画家の人生や人間らしい感情とともに納得してしまいました。

凄い芸術家は、凄い人生送っているんですねぇ、ホントに。

美術展 に行く前に、その作者のページを読んでから行きたくなる一冊です。

ISBN978-4-88108-225-6
ワイド版 101人の画家―生きてることが101倍楽しくなる
出版社: 視覚デザイン研究所; ワイド版 (2011/05)

「101人の画家」カバー表紙

解説のために時々熊が出てきます。この熊にはまってしまいました。
本に出てくる解説のクマ

2014年12月6日土曜日

新収資料の公開 -江戸の小袖 - 千葉県佐倉市・ 国立歴史民俗博物館にて

千葉県佐倉市・ 国立歴史民俗博物館で、12月9日(火)〜1月18日(日)に「『もの』から見る近世 - 新収資料の公開 -江戸の小袖」が開催されています。

去年寄贈された「林あや染織コレクション」の、初めての一般公開です。
大規模な近世・近代の染織コレクションで、今回は江戸時代の小袖を中心にしたものです。
「浜松模様振袖」など珍しい素晴らしい作品が見られるそうなので、楽しみです。


国立家歴史民俗博物館のホームページ

浜松模様振袖(国立歴史民俗博物館HPより)
   
花束団扇模様振袖(国立歴史民俗博物館HPより)

2014年12月5日金曜日

「ヒカリ展」 光るシルク

東京上野「国立科学博物館」でヒカリ展を2月22日(日)まで開催しています。

ヒカリ展は、「宇宙と光」「地球と光」「人と光」をキーワードに、美しい光の世界を紹介する展覧会なのですが、私の注目しているのは、これです!!!!
◆カイコの「光る繭」で装飾したクリスマスツリー!
◆光る繭から紡いだ 「光るシルク」で作った十二単風舞台衣装!

蛍光タンパク質を組み込んだ蚕なのだそうですが、光るシルクとして見られるなんて、素敵です。
とても楽しみです!

ヒカリ展のホームページはこちらです。

写真原典: ひかり展「十二単風部隊衣装」オワンクラゲやサンゴ類の蛍光タンパク質を組み込んだ

人生の節目に半襟を送る

今年も年末が近くなり、すぐに成人式の時期ですね。

生徒さんが、知り合いの娘さんの成人式ために、半襟を仕事をするかたわら、制作されていましたが、ついに完成しました! 振袖の華やかな色に合わせて、華やかな半襟になりました。

生徒さんはフルタイムの仕事に追われながらの刺繍制作でしたが、限られた時間の中で、一生に一度のお祝いの場を、刺繍でお祝いしたいということで頑張って作られた作品です。

誰かに送るために作った半襟は、縫い終わった時点で完成ではなく、お送りする形にセットして完成です。
この作品は桐箱に入れて、風呂敷に入れて完成です。桐箱を包むのは、どんな素敵な紙のラッピングよりも、風呂敷に包むのが似合っていると思います。

誰かに送るために心を込めて縫った日本刺繍、きっと喜んでもらえることでしょう。
刺繍をご指導することで、そんな喜びを送るお手伝いができれば、と思います。





2014年12月3日水曜日

作品の制作期限を設けない事と、作品を完成させる喜び

私の日本刺繍教室では、作品の制作期限を設けていません。
生徒さんが作品を完成するまでご指導することにしています。

沢山の生徒さんの中にはご家族が病気をしたり、仕事が本当に忙しかったり、それぞれ皆さんご都合があります。刺繍制作期限に間に合わず、完成しない中途半端な作品を溜めたまま次の作品に取り掛かるような事はして欲しくないと思います。

少しづつゆっくりでも、皆さんが作品を一つ一つ完成するまでお付き合いしたいと思います。

「できた!」という完成の喜びを、皆さんが感じてもらいたいと思います。